医療統計学:統計とは何だろう

統計学セミナー

医療統計学:統計とは何だろう

 

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統計とは何だろう

 

統計という言葉は4つの異なる意味に用いられます。

 

まず第一にそれは一つの学問分野を表し、その名のもとに学ばれ実行されるすべてを表します。

 

第二に、もう少し特定化し、定量的なデータを収集し、処理し、そして解釈するために用いられる”方法”を表します。

 

第三に、それらの方法によって集められた”データの集合全体”を表します。

 

そして第四に、このようなデータの集合の特徴を把握するために特別に計算された”ある種の数字”(たとえば、平均)を表します。

 

たとえばこれらの四つの定義を順に用いて文章を作ってみると次のようになります。

 

ある会社の統計課の研究者は、統計(統計的方法)を用い、新しい洗剤の売り上げについての統計(データ)を集め、それを解釈し、その結果気づいたこと(たとえば「いろいろな町における千人当たりの平均売上げとか、売上げの相違」といったもの)を統計としてまとめます。

 

この本でとくに強調したい統計の定義は、上で述べた第二のものです。すなわち、調査の方法としての統計です。

 

それによって定量的な測定や観測が必要なさまざまの状況において、統計的に物を考える・・・それは非常に力強い思考法である・・・ことができるようになります。

 

広い意味での統計的思考は、古くから行われています。

 

はるか昔から国王や政府は、自分たちの領地の人口や資源について統計を集めてきました。

 

英国王ウィリアム一世(William the Conqueror)のために編集されたThe Domesday Book(最初のイングランド土地台帳)ですら、比較的最近の例といえましょう。

 

古くは旧約聖書においてすら、古代エジプトのファラオのように、ピラミッドを建てたり、戦争に勝つために何人の国民を使うことができるかとか、あるいはどれだけの富を国民から税金によってしぼり取ることが可能であろうか、というデータに非常に興味を抱いた支配者のことが述べられています。

 

今日でも政府は、生計費、失業、生産額、出生率、輸出入額などの(データの集合という意味での)統計を最も多く作成するところです。たとえば、政府の年間統計調査データを見れば、何百ページものデータが発行されており、また同様な刊行物は他の多くの先進国でも発行されています。

 

さらに、統計的思考という面ではギャンブラーもまた重要な貢献を果たしたといえます。

 

偶然を伴うゲームにおいて、オッズを何とか計算したいと考えた彼らのおかげで、今日の確率論が発展を遂げました。

 

確率論は、ほんの17世紀になって研究され始めたばかりですが、フランスの数学者ブレイズ=パスカルが、サイコロ好きの友達によって出された問題に興味を示したことに始まるといわれています。

 

ギャンブルするためのテーブルは予測に関する理論を実験するための格好の場所であったわけです。

 

がしかし、確率論はすぐに天文学・遺伝学・経営学等の分野において、さらに戦術学においてもその力を発揮しました。

 

今日、統計的思考法にかかわらない専門分野は皆無といえるほどで、大部分の学問領域で多かれ少なかれそれを利用しています。

 

その科学における応用は、特に遺伝学や医学や心理学といった生化学においては膨大にあることがよく知られています。

 

しかし、自然科学(たとえば気象学、そして物理学)においてもまた、統計的手法は必要です。

 

そしてさらに、人間のかかわる分野においてすら、たとえば、古代の編物や陶器の断片からそれらの作られた時代を推定する方法も、本質的には統計的手法といえるラジオ・カーボンを用いた方法によって大変革が遂げられました。

 

さらにまた、統計的手法は文学においても、たとえばある本がある著者によって書かれたかどうか、あるいはそれはいったい彼の人生のいつごろ書かれたのであろうかといったような疑問に答えるためにも使われてきました。

 

このようにして統計は、われわれの日常の思考から発展し、体系的な研究のために随所に用いられる道具となったわけです。

 

それにしても、統計的な思考法がこのようにさまざまな目的に用いられるのは、一体なぜでしょうか。

 

統計は、不確実性に対する警戒心から生まれたものです。

 

統計的な考え方は、世の中に対するわれわれの観察が完全なものではありえない、ということを認識するものです。

 

われわれのなす観察は常に何らかの不確実性を伴います。

 

たとえば、ある子供の背丈が1m20cmであると記録したとしましょう。その場合、おそらく彼の身長は、1m19.5cmから1m20.5cmの間であって、正確に1m20cmということではないでしょう。

 

もし現在ある観測値によって、他にどのような観測値が得られるかを推定しようとすれば、不確実性お度合いはさらに大きくなります。

 

たとえば、この子供のクラスの平均身長が1m20cmであるということに基づき、他のクラスの平均身長を予測するようなケースです。

 

このような問題においては、100%確実であるということは、まずありえません。

 

しかし、統計学によって誤差の程度を推定することが可能となります。

 

つまり、ほぼまちがいなく子供の身長は1m20cmからプラス・マイナス5mmの範囲の中にあるというように主張しうるのです。

 

あるいは、他のクラスの平均身長が、たとえば1m20cmの前後5cmの間にある可能性は、百中九十九であるというように計算することも可能です。

 

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