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医療統計学の世界へようこそ
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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医療統計学の世界へようこそ
ようこそ医療統計学の世界へ。
これから皆さんを医療統計学の世界へいざなう船頭役を務めさせて頂こうと思います。
さて、突然ですが、皆さんは日常生活において、ある判断をする局面にせまられることがあるかと思います。
例えば、ご自身の血圧をたまたま家の血圧計で測定したら、なんとびっくり、150mmHgもあった。これちょっと高いのでは、医者に行くべきかどうか。
こんなのはたまたまだと一蹴するかもしれませんね。
こんなの大したことないと一蹴するべきなのか、あるいはすぐに近所の内科・診療所に行って相談し、降圧薬を処方してもらうべきなのか。
このような局面で、皆さんだったらどのような判断をしますか。
家の血圧計は、信用できない、あるいは血圧計自体がこわわれている、と考えるかもしれません。
たとえばこれをスポーツクラブの血圧計で測っても、やはり148mmHgという高い値であった。
2日目に家の血圧計で測定してもやはり152mmHgという高い値であった。
3日目も151mmHg
スポーツクラブでもう一回測定したらやはり153mmHg
2種類の血圧計で、いずれもこんなことを繰り返すと、さすがに診療所で相談しようということになります。
実はこれらは、すべて医療統計学的な判断に基づいているのです。
人は1回きりのデータを、偶々だ、と一蹴する癖があります。次のアクションに向かうのが面倒だからです。
実際、状況によって150mmHg位になるケースはいくらでもあります。
測定器を疑う場合もありますが、複数の測定器で近い結果が出たら、さすがにそうも言えません。
また、同じ人でも運動の直後であったり、何か強い感情的なストレスを受けた直後であったりした場合、一過性の血圧上昇はおこりうるわけです。
しかし、何度も繰り返された場合には、さすがにこれは放っておいたらまずいんじゃないかと思い、診療所へ行く衝動に駆り立てられます。
1回きりは信用しない、何度も起こることは信用する。
無意識にこのマインドを私たちは持っているわけです。
健康診断でも、1回きりの結果で異常値であったからといって、再診したら実はそうでもなかったということはあります。
1回きりのデータは信用できないが、これが複数回(回数は多ければ多いほどよい)であれば信用する、しかも状況は様々なほうがいい(測定器も複数、測定日も様々)
この考え方が、医療統計学を考える上での出発点となります。
医療統計学では、日常生活でのさまざまな判断や状況に対する統計学的なアプローチが取られます。
例えば、身近な例として、自宅での血圧測定が挙げられます。
ある日、偶然にも高い血圧の数値が測定された場合、それが単なる一時的なものか、それとも繰り返されるものなのか、我々はどのように判断すべきでしょうか。
多くの場合、最初の一回の測定結果は単なる偶然の出来事として扱われがちです。
しかし、その後も同様に高い血圧が続く場合、我々は状況をよく考慮する必要があります。
たとえば、別の日に別の血圧計で測定したとしても、同様の高い数値が得られるならば、それはもはや偶然ではないと判断されるでしょう。
医療統計学では、単なる一回の測定結果にはあまり依存せず、複数の測定結果や状況の変化を観察することが重要です。
たとえば、同じ人でも運動の直後やストレスを受けた直後など、身体的・心理的な状態の変化によって血圧が一時的に上昇することがあります。
しかし、それが何度も繰り返される場合、それは慎重に対処する必要があることを示唆しています。
このような考え方は、健康診断や臨床診療においても同様に適用されます。
一回の結果に基づいて病気や異常を判断するのではなく、複数のデータや状況の変化を考慮することが求められます。
たとえば、健康診断で一度高い数値が検出された場合でも、それが繰り返されるかどうか、また他の要因や状況を考慮した上で判断する必要があります。
医療統計学の観点から見ると、一回のデータは単独では十分な情報を提供しません。
そのため、複数のデータを収集し、それらを総合的に分析することが必要です。
また、測定器の信頼性や精度、測定条件なども考慮する必要があります。
これらのアプローチは、医療診断や治療の決定において信頼性を高める上で重要な役割を果たします。
つまり、医療統計学の世界では、一つのデータに基づく判断ではなく、複数のデータや状況の変化を総合的に考慮することが重要であるということが示されます。
これによって、より正確な診断や治療が可能になり、患者の健康管理や医療の質が向上することが期待されます。
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