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医療統計学におけるばらつきを説明する

 

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医療統計学におけるばらつきを説明する

 

             

 


ではばらつきは同説明すればよいでしょうか。

 

視覚的には、代表値である平均値から遠く離れている観測値が多いほどばらつきが大きいといえるでしょう。

 

観測値と平均値との差は偏差といいます。

 

観測値が平均値より大きい場合偏差はプラス、平均値より小さい場合偏差はマイナスになります。

 

そして、ばらつき(距離)を測る上で偏差のプラスマイナスが打ち消されてしまうのは望ましくありません。

 

そこで、偏差を2乗してその平均値を求め、これをばらつきの尺度とします。

 

             

 

 

これを分散(母分散)といいます(標本分散の場合には分母はn-1となります。理由は次で詳述)。

 

しかしながら、この分散の式を見てわかるとおり、平均の2乗の項が入っているので、平均値と次元が違う、つまり分散のままでは平均値と足し算引き算ができないのです。
そこで考案されたのが、分散の平方根すなわち標準偏差です。

 

標準偏差とは、ばらつきの大きさのことで、分散の平方根です。

 

平方根をとることにより、平均値と次元が同じになり、足し算引き算ができるようになります。

 

平均値±標準偏差は図示すると以下のようになります。

 

             

 

標準偏差とは、端的に言えば、

 

平均値の前後±標準偏差の範囲に約68%(正確には68.3%)のデータが集まっている

 

という意味です。

 

例では、A病院の標準偏差は16.5歳です。

 

したがって、「平均±標準偏差が、50.0±16.5歳です」と答えればひと言で説明したことになります。

 

また標準偏差そのものがよくわからない人に対しても、「平均50歳で、その前後16.5歳(つまり、33.5歳〜66.5歳)の幅に約68%の患者が含まれています。成人の幅広い層を扱っている病院です」と回答すればよいのです。

 

散布図を見ても、たしかにそのようになっています。

 

この68という数字は是非覚えておいてください。

 

人に説明するときも、68という数字で説明するとイメージがわきやすく理解されやすいです。

 

同様にB病院に対しても、「平均±標準偏差が、50.0±6.6歳です」と答えます。

 

そうすれば、B病院では、43.4歳〜56.6歳の幅に約68%の患者が集まっている、A病院よりは、中年層の患者の割合が多い病院なのだな、と理解できます。

 

C病院の場合は、むしろそれぞれの科の特性を表現したほうがよいでしょう。

 

小児科と老年病科に分けて、「小児科は平均6.6歳、老年病科は平均86.2歳です」と答えます。

 

このような病院で、全体の平均や標準偏差を表現する意味は全くありません。

 

⇒    ヒストグラムは優れた武器

 

 

 

 

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