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医療統計学:確信犯的データ
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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確信犯的データ
某スポーツ誌を読んでいたら、前日の監督の解任に関する電話の50%が抗議であったというような見出しが目に止まりました。
そして、その記事を詳しく読み、寒気がしました。
新聞社にかかってきた電話はたったの6件で、そのうち抗議の電話が3件という内容でした。6件中3件ですから、確かに50%には違いありません。
しかし、見出しだけを見た読者は、もっと多くの抗議の電話があったことを想像したのではないでしょうか。
このような統計データの使い方は、読者の心理をうまく利用した確信犯的なデータの使い方といえるでしょう。
この記事の扱っている内容が、政治的に大きな影響を与える内容でないだけにまだ許されるが、内容によっては意図的に情報操作を行うことが出来るので恐ろしいといえます。
極端な話、1件中1件なら100%になる。最初の1本が抗議の電話なら、まさに100%です。これに比べれば、6件というのは良心的といえるかもしれませんが、程度の問題です。
この程度の問題というところを、数学的にきちんと扱うのがまさに統計なのです。
その意味では、統計を正しく理解することは、他人にだまされないための必要不可欠な知識といえるかもしれません。
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