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医療統計学:ばらつきを測る
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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ばらつきを測る
レンジは、単に最大値から最小値を引いた値にすぎません。
ばらつきのひとつの目安になるとはいえ、データ数が多くなればなるほど、その中のたった2点だけの情報から、ばらつき度合いを表すのは、いかがなものかと思いたくもなります。
異常に大きな値や小さな値が存在すると、その値に直接影響を受けてしまうからです。
したがって、計算がさほど複雑でなければ、全てのデータを用いた、ばらつきの尺度が望ましいといえます。
平均はデータの代表値の一種で、平均値の周りにおけるばらつき度合をみれば、データ全体の傾向が分かる場合が多くなります。
ここで平均が分かっているので、平均値の周りにおけるばらつき度合を、データと平均の差に着目して考えてみます。
この、データと平均との差のことを「偏差」と呼びます。
例えばA社とB社の場合は、以下のようになります。
偏差の和は、上の例でも分かるように、「0」となります。
例えば、偏差の和をデータ数で割った偏差の平均も、「0」となります。
実は、偏差の平均はどんな場合でも0になります。これではデータ間の比較もできず、残念ながら、ばらつきの度合を表す値としては使えません。
1997年
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