統計学と医療経済学:国が決める診療報酬3

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統計学と医療経済学:国が決める診療報酬3

 

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国が決める診療報酬3

 

公共サービス

 

仮に診療報酬がマーケットで決定されるとすると、公共サービスでは、フリーライダーが出てきて、「実際の需要量」(実際に医療費を支払って診療を受けた量)は減ります。

 

これは、「本来の需要量」よりも小さくなります。

 

需要不足となれば、「診療報酬」は下がり、「実際の需要量」に対して「実際の供給量」は決まりますので、「本来の需要量」に対して供給量は不足することになります。

 

そのような供給不足は、本来、患者がいるのに診療が行われていない状況を意味します。

 

そこで、国などが、供給不足を解消するため、医療費を肩代わりして「実際の需要量」を「本来の需要量」に近づけるか(国民皆保険・フリーアクセスなど)、または、「本来の需要量」に対して供給がなされるようにします(国公立病院などの開設、応召義務の原則など)。

 

前者のみによって、しかも完全に行われない限り、診療報酬は下落します。

 

診療報酬が下落すれば、病院は赤字傾向になり、赤字が続けば、経営が成り立たず、やがては撤退が生じ、その結果、やはり供給不足になります。

 

そこで、需要量に対して供給量を維持する診療報酬の設定が必要になります。

 

 

参入規制

 

診療報酬が国によって決められるのにともない、参入規制が必要になってきます。

 

需給ギャップが生じても、診療報酬はすぐには変化しませんし、仮に、診療報酬がマーケットで決まるとしたら、需要の価格非弾力性から、大幅な上昇・下落となります。

 

したがって、そもそも診療報酬は需給ギャップを反映して決められていないともいえるでしょう。

 

そこで、たとえば何らかの要因で供給曲線が右にシフトし、供給過剰になったとき、診療報酬が変化せず、供給過剰が解消されなければ、「売れ残り」の損失が出ます。病院は赤字傾向になり、赤字が続けば、経営が成り立たず、撤退するところが出てくるか、共倒れ状態になる可能性もあります。

 

このように需給ギャップが生じたとき、その解消のための価格規制が利かないとしたら、とりわけ量的規制としての参入規制が必要になってきます。

 

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