統計学と医療経済学:企業の結合生産4

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統計学と医療経済学:企業の結合生産4

 

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企業の結合生産4

 

必要投入量の最小化の条件

 

ここで、自らの生産要素の必要投入量を最小にするための条件がふたつ浮かび上がってきます。

 

@達成すべき収入の範囲内であること(それを超えて産出量を少なくできないという制約)

 

Aより小さい「生産要素の必要投入量」の組み合わせであること

 

それでは、企業はどの組み合わせを選ぶでしょうか。

 

ビールとワインの例でみていきます。

 

まず、@については、

 

収入=(缶ビールのp)×(ビールの缶数)+(缶ワインのp)×(ワインの缶数)

 

という条件式が成り立ちます。

 

達成すべき収入は最低限という前提です。

 

次にAについてですが、最も生産要素の必要投入量が小さい点は、同じ生産要素の必要投入量の組み合わせをつないだ線と接する点です。

 

なぜなら、それより小さい生産要素の必要投入量の線とは接しませんし、それより大きい生産要素の必要投入量の線とは交わるからです。

 

それでは、同じ生産要素の必要投入量の組み合わせをつないだ線と接する点とはどのような点でしょうか。

 

収入の制約を示す線上では、

 

(缶ビールのp)×(増やしたビールの缶数)=(缶ワインのp)×(減らしたワインの缶数)

 

が成り立っています。つまり、

 

(増やしたビールの缶数)/(減らしたワインの缶数)=(缶ワインのp)/(缶ビールのp)

 

が成り立っています。

 

一方、同じ生産要素の必要投入量の組み合わせをつないだ線上では、次の式が成り立っていました。

 

(増やしたビールの缶数)/(減らしたワインの缶数)=(缶ワインのMC)/(缶ビールのMC)

 

同じ生産要素の必要投入量の組み合わせをつないだ線と接する点とは、(増やしたビールの缶数)÷(減らしたワインの缶数)が一致する点なので、

 

(缶ワインのMC)/(缶ビールのMC)=(缶ワインのp)/(缶ビールのp)

 

となる点です。これはAの条件です。

 

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