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統計学と医療経済学:医療の価格と質
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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医療の価格と質
医療サービスによる患者の満足度は、QOL(Qualityof Life, 生活の質)の向上とほぼ同じ意味です。
また、医療サービスがどれだけQOLを向上させたかの成果は「アウトカム」と呼ばれます。
現実には、アメニティ(快適性)も満足度に影響しますが、それは「自由診療」によるものとして、ここでは、保険診療の診療報酬に対応する満足度を考えます。
そこでは、次の情報が必要になります。
@価格(診療報酬)に関する情報(その価格が妥当な水準なのか、他の治療法の費用と比べてどうか、など)
A適合性に関する情報(どれだけ自らにとって効果のある治療法なのか、など)
患者が自己責任を負うのであれば、このような情報が十分に適切に提供されている必要があります。
しかし、これまでは、用語・知識などの専門性の高さや、治療法などは医師によって決められるといった通念(プロフェッショナル・フリーダム)によって、医師などが医療情報を占有し、患者に十分な説明がなされないことが少なくありませんでした。
日本の医療サービスの場合、国によって価格(診療報酬)が決められているので、病院・医師は非価格競争を行っています。
その際、最も重要なポイントは「医療の質」です。
そういう意味では、病院・医師などの医療の質を比較し選択できるような情報が必要になります。たとえば次のような項目です。
@ストラクチャー(病院の構造、専門医の数など)
Aプロセス(生産の過程、クリニカルパス、適用率など)
Bアウトカム(サービスの質、治癒率など)
最終目的はアウトカムです。
診療報酬は、一定のアウトカムが求められる請負契約ではなく、必ずしもそうでない(一定のプロセスは求められる)準委任契約の対価ですが、プロセスはもとよりアウトカムも重要な指標です。
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