▼▼▼▼▼▼▼▼ ▼▼▼▼▼▼▼▼
お問合せはこちら セミナー詳細こちら
統計学と医療経済学:医療サービス以外との消費配分
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
運営者の20年以上にわたる医療統計学のノウハウを満載
医療サービス以外との消費配分
いま、医療サービスと医療サービス以外のサービスがマーケットにあることを想定します。
医療サービスと医療サービス以外のサービスが経済全体で、それぞれ一定の回数しかないとします。
また、患者Aと患者Bがそれらを分けあって消費しているとします。
本来、患者Aと患者Bについては、医療サービスと医療サービス以外のサービスの回数を組み合わせたとき、同じ満足度(効用)を得られる組み合わせを結んだ線が、それぞれいくつも描けます。
同じ満足度を得られる組み合わせを結んだ患者Aと患者Bの線が接するところで、医療サービスと医療サービス以外のサービスの回数を分けあえば、患者Aと患者Bはそれぞれ、互いに相手の満足度を損なわずに満足度を最大にすることができます。
ところが、医療サービスには独立財、需要の価格非弾力性および需要の所得非弾力性という性質があります。
医療サービスは、他の商品・サービスによって代替・補完されるサービスではなく、代替効果はありません。
医療サービスを減らして、医療サービス以外のサービスを増やして、同じ満足度を得ることはできません。
また、需要(受診・受療)量は、基本的に価格(診療報酬)や所得の影響も受けません。
同じ満足度の医療サービスと、医療サービス以外のサービスの組み合わせは、ひとつしかないのです。
医療サービスと、医療サービス以外のサービスには、限界代替率がありません。
したがって、同じ満足度を得られる組み合わせを結んだ線が接する点では、MU1÷MU2が必ずしも同じということにはなりません。
また、医療サービスでは、需要の自然発生性という性質があり、病気は嗜好に関係なく自然発生し、病気になったら基本的に、嗜好に関係なく診療を受けますので、需要量の総量は自然発生的に決められます。
一般の商品・サービスの場合は、個人(消費者)は、マーケットにおいて、自らの満足度を最大にするために自由に行動し、価格や所得に応じて個人の嗜好により適合した商品・サービスを選び、消費量を決めます。
しかし、医療サービスと医療サービス以外のサービスとの場合では、患者は、選ぶことができないばかりか、消費(受診・受療)量も自ら決めることができません。
基本的に、病気の発生率によってすべてが決められます。
そのため、経済全体の医療サービスの消費量の総量は自然発生的に決められ、医療サービス以外のサービスの消費量にとっては限定条件になります。
もっと勉強したい方は⇒統計学入門セミナー
統計学と医療経済学:医療サービス以外との消費配分 関連ページ
- 統計学と医療経済学:医療経済学とお金
- 統計学と医療経済学:医療経済学の意義
- 統計学と医療経済学:共通言語としての医療経済学
- 統計学と医療経済学:最大多数に最高の医療
- 統計学と医療経済学:セカンドベスト
- 統計学と医療経済学:医療サービスの本質
- 統計学と医療経済学:情報の非対称性
- 統計学と医療経済学:医療の価格と質
- 統計学と医療経済学:独立財
- 統計学と医療経済学:需要の自然発生性
- 統計学と医療経済学:所得非弾力性
- 統計学と医療経済学:価格非弾力性
- 統計学と医療経済学:費用逓減産業
- 統計学と医療経済学:公共サービス
- 統計学と医療経済学:生産要素の完全補完性
- 統計学と医療経済学:医師の優先性
- 統計学と医療経済学:不確実性
- 統計学と医療経済学:マーケットの地域性
- 統計学と医療経済学:医療経済の自律性
- 統計学と医療経済学:医療制度の独自性
- 統計学と医療経済学:需要面の性格
- 統計学と医療経済学:供給面の性格1
- 統計学と医療経済学:供給面の性格2
- 統計学と医療経済学:供給面の性格3
- 統計学と医療経済学:供給面の性格4
- 統計学と医療経済学:供給面の性格5
- 統計学と医療経済学:マーケットとは
- 統計学と医療経済学:マーケットにおける競争
- 統計学と医療経済学:マーケットの価格競争
- 統計学と医療経済学:医療マーケットでの競争
- 統計学と医療経済学:需要曲線と供給曲線
- 統計学と医療経済学:価格による需要調整機能
- 統計学と医療経済学:価格の決定
- 統計学と医療経済学:医療の需要供給曲線
- 統計学と医療経済学:医療の価格の決定
- 統計学と医療経済学:需要供給曲線のシフト1
- 統計学と医療経済学:需要供給曲線のシフト2
- 統計学と医療経済学:医療における曲線のシフト
- 統計学と医療経済学:国が決める診療報酬1
- 統計学と医療経済学:国が決める診療報酬2
- 統計学と医療経済学:国が決める診療報酬3
- 統計学と医療経済学:個人の行動
- 統計学と医療経済学:限界代替率
- 統計学と医療経済学:満足度を決める要因
- 統計学と医療経済学:患者の行動
- 統計学と医療経済学:満足度の最大化の条件
- 統計学と医療経済学:医療サービスの不確実性
- 統計学と医療経済学:満足度を決める要因
- 統計学と医療経済学:完全補完のケース
- 統計学と医療経済学:患者は治療法を選べない
- 統計学と医療経済学:所得・価格の変化
- 統計学と医療経済学:医療の需要曲線
- 統計学と医療経済学:病院はどう行動するか
- 統計学と医療経済学:企業のインプットの行動1
- 統計学と医療経済学:企業のインプットの行動2
- 統計学と医療経済学:企業のインプットの行動3
- 統計学と医療経済学:企業のインプットの行動4
- 統計学と医療経済学:病院のインプットの行動1
- 統計学と医療経済学:病院のインプットの行動2
- 統計学と医療経済学:病院のインプットの行動3
- 統計学と医療経済学:予算・価格の変化
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動1
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動2
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動3
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動4
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動5
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動6
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動7
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動8
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動1
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動2
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動3
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動4
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産1
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産2
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産3
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産4
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産1
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産2
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産3
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産4
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産5
- 統計学と医療経済学:医療の地域圏
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分
- 統計学と医療経済学:資源の最適な配分の条件1
- 統計学と医療経済学:資源の最適な配分の条件2
- 統計学と医療経済学:資源の最適な配分の条件3
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分の条件1
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分の条件2
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分の条件3
- 統計学と医療経済学:医療サービス以外との生産配分
- 統計学と医療経済学:完全競争
- 統計学と医療経済学:機能分化と地域連携
- 統計学と医療経済学:生産要素における前提
- 統計学と医療経済学:比較優位1
- 統計学と医療経済学:比較優位2
- 統計学と医療経済学:地域圏における病院の競争
- 統計学と医療経済学:なぜ寡占が生じるのか
- 統計学と医療経済学:競争的寡占
- 統計学と医療経済学:数量操作
- 統計学と医療経済学:非価格競争
- 統計学と医療経済学:協調的寡占
- 統計学と医療経済学:参入阻止価格
- 統計学と医療経済学:独占的競争
- 統計学と医療経済学:企業の合併・買収
- 統計学と医療経済学:不完全競争と市場の失敗
- 統計学と医療経済学:不完全競争1
- 統計学と医療経済学:不完全競争2
- 統計学と医療経済学:不完全競争3
- 統計学と医療経済学:マーケットの失敗