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統計学と医療経済学：費用逓減産業
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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費用逓減産業
費用逓減産業とは、以下のような産業です。
①社会にとって必要不可欠であるが、供給するには多数の社員、大掛かりな設備など（大規模であること）が必要な商品・サービスを生産・供給する産業
②マーケットでは、大規模であるがゆえに、生産・供給量が相当に大きくならないと利益が見込まれないが、それに応じるほど需要が大きくなく、社会全体の需要量＝供給量で決まる価格は赤字となり、経営が成り立たず撤退し、結果として、供給量が不足する産業
③そのため、政府が補助金を与えるか、もしくは、価格（公共料金）を設定したりして私企業に供給させるか、または、公企業が供給する産業
たとえば、電力・ガスなどです。広い意味での「公共サービス」ともいえるでしょう。
「逓減」とは、だんだん減ることをいいます（逆に、逓増はだんだん増えること）。
多数の医師や大掛かりな設備などをともなう大規模病院は、「費用逓減産業」の性格をもつ病院であるといえます。
そのような規模の大きい病院では、多くの医師・看護師・検査技師・事務職員や、大掛かりな建物・医療機器などが必要なので、病院の費用の多くを固定費用（人件費や減価償却費のように、収入とは関係なしに発生する費用）が占めます。
そのため、生産・供給量（患者数など）が相当大きくならないと固定費用分を取り戻せず、なかなか黒字になりません。
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