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統計学と医療経済学：国が決める診療報酬1
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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国が決める診療報酬1
本来、マーケットで、このような医療サービスの需給に応じて「診療報酬」（価格）も決定されるべきですが、仮にマーケットに「診療報酬」の決定を委ねた場合、問題が生じることを先にお話ししました。
ここでは、図表を用いて、それを確認してみます。
情報の非対称性
いま、ある治療法について、病院が新たに参入し、供給曲線が右にシフトしたとします。
診療報酬が仮にマーケットで決定されているとすると、従来の診療報酬では過剰供給になります。
そこで、診療報酬が下落しはじめます。
診療報酬が下落すれば、供給量は減り、需要量は増えます。
需要量＝供給量 となるところまで診療報酬は下落します。
ところが、情報の非対称性があれば、患者は診療報酬のもとで、治療法の選択が正当にできません。
供給過剰にもかかわらず、診療報酬が下落せず、供給量は減らず、需要量も増えません。
価格に関する情報の非対称性がある場合は、診療報酬が患者にとって適正な水準を上回ったりします。
適合性に関する情報の非対称性がある場合は、患者にとって不適切または過剰な診療が行われたりします。
そこで、需要量に対して供給量を維持する診療報酬の設定（参入規制）が必要になります。
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