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統計学と医療経済学:個人の行動
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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個人の行動
マーケットにおいて各個人・患者は、自らの満足度(効用)を最大にするために自由に行動しています。
ここでは、ひとりの個人・患者を想定し、商品・サービスの価格は、マーケットで決められ、各個人・患者に与えられている(各個人・患者の行動は直接価格に影響しない)という前提をおきます。
満足度は経済学では「効用」と呼ばれます。
効用は、個人(消費者)の欲望を満たす商品・サービスの能力のことです。
いま、缶ビールと缶ワインがマーケットにあることを想定します。
まず、ビールですが、最初の1回はすごくおいしく感じられます。このとき、新たに得られた満足度は相対的に高いといえます。
次に、2缶目を飲んだとします。おいしいことはおいしいのですが、1缶目ほどではありません。
2缶目で得られた満足度は1缶目よりも低くなります。
これが3缶目、4缶目・・・・となっていくと、やはり、おいしいことはおいしいのですが、新たに得られる満足度はだんだん低くなります。
このように、ある商品・サービスについて、消費する個数が増えていくほど、追加1個によって新たに得られる満足度は低下していきます。
商品・サービスを1単位追加することで新たに得られる効用は「限界効用」と呼ばれます。
そして、このように限界効用がだんだん減っていくことは、限界効用逓減の法則と呼ばれます。
それでは、缶ビールと缶ワインが目の前にあって、嗜好に応じて、どちらを選んでもよいとします。
みなさんでしたら、どのような組み合わせで選ぶでしょうか。
同じ満足度(効用)を得られる組み合わせを考えてみます。
ここで、次の組み合わせは同じ満足度になるとします。
@ビール3缶とワイン8缶
Aビール4缶とワイン6缶
Bビール5缶とワイン5缶
Cビール6缶とワイン4缶
Dビール8缶とワイン3缶
このような同じ満足度の組み合わせを線で結んでみますと、その線は原点に対して凸になります。
ビールとワインの限界効用はそれぞれ逓減するからです。
もっと勉強したい方は⇒統計学入門セミナー
⇒ 限界代替率
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