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統計学と医療経済学:不完全競争2
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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不完全競争2
需要の価格非弾力性
これは、価格の変化に対して需要がほとんど変化しないということです。
日本では、国民皆保険・フリーアクセスの制度によって、基本的には、あまりお金のことは心配せず、どこの病院でも診療を受けられることが目指されていますので、その傾向が顕著です。
これは、医療サービスの特殊性、日本の医療制度の独自性(国や国民の選択)からくる話です。
あえていうならば、患者の自己負担割合の増加、任意保険への移行、アクセス制限の導入などが対策になります。
治療法の完全補完性
これは、価格に関係なしに治療法の受療(消費)量が決められるということです。
代替できる治療法などをできるだけ豊富にすること、代替医療、保険診療の拡大などが対策となります。
応召義務の原則
これは、供給の価格弾力性が無限大ということです(規模調整前)。
これは、日本の医療制度の独自性(国や国民の選択)からくる話です。あえていうならば、需要量に対して供給量が維持されるという原則を止めるしかありません。
参入規制
これは、マーケットに自由に参入できないということです。
寡占のマーケットであれば、既存の病院は数量操作を行ったり、協定により供給量を調整したりする可能性があります。
これも、医療サービスの特殊性、日本の医療制度の独自性(国や国民の選択)からくる話です。
参入規制をしないということは、医療サービスをマーケット・メカニズムに委ねるのとほぼ同じ意味になるでしょう。
非価格競争
これは、価格以外によって需給が決められるということです。
これも、医療サービスの特殊性、日本の医療制度の独自性(国や国民の選択)からくる話です。
価格競争を可能にすることは、日本の医療保険制度の理念を根本的に覆すことに等しいでしょう。
生産要素の完全補完性
これは、価格に関係なしに生産要素の投入量が決められるということです。
これも、医療サービスの特殊性、日本の法令・制度からくる話です。あえていうならば、医師以外の職員に「医療行為」を認めることなどが対策になります。
医師不足についても同様の議論があります。
もっと勉強したい方は⇒統計学入門セミナー
⇒ 不完全競争3
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