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統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動2
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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病院のアウトプットの行動2
病院の規模を変えるとき
病院でも、規模の拡大に伴い、限界生産力は、最初は逓増し、やがてある1点から逓減します。
規模の調整による限界費用(LMC)は最初は逓減し、やがてある一点から逓増します。
規模の調整による平均費用(LAC)は、いわば過去分があるため、限界費用が逓増してからもしばらくは逓減し、その後、逓増に転じます。
ここで、狭心症治療のためのステント留置術を生産・供給(販売)している病院を想定します。
たとえば、規模を1%拡大することで、新たに得られる収入(p×新たに増える供給量)が2000万円、新たに増える費用が1900万円ならば、規模を1%拡大することで、100万円利益がありますので、病院は規模を拡大します。
もう1%規模を拡大することで、新たに得られる収入(p×新たに増える供給量)は2000万円、新たに増える費用が1900万円ならば、規模をもう1%拡大することで、50万円利益がありますので、病院は規模を増やします。
ところが、さらにもう1%規模を拡大することで、新たに得られる収入が2000万円、新たに増える費用が2050万円ならば、規模をもう1%拡大することで50万円損失がありますので、病院は規模を拡大しません。
このように、
生産物の価格(p、診療報酬)=規模調整による限界費用(LMC)
のところまで規模を拡大するわけです。
これが、規模調整による利益最大化の条件です(産出量最大化=費用最小化の条件は満たしているとの前提です)。
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