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統計学と医療経済学:マーケットとは
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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マーケットとは
経済学では「マーケット」という考え方が基本になります。
マーケットとは、一言でいうと、取引をする場所です。
いま、商品・サービスを取引するマーケットについて考えてみます。
経済には、いろいろな種類の商品・サービスがあり、それぞれにそれらを取引するマーケットが成立しています。
それぞれのマーケットでは、企業が、多数の銘柄の商品・サービスを生産→供給(販売)します。
個人は、多数の銘柄の商品・サービスから選択、需要(購入)→消費します。
商品・サービスを企業は提供、個人は享受し、その見返りとして、お金を個人は支払い、企業は受け取ります。
医療サービスのマーケットでは、病院が、多数の銘柄のサービスを生産→供給(診療)します。
患者は、多数の銘柄のサービスから選択、需要・消費(受診・受療)します。
医療サービスを病院は提供、患者は享受し、その見返りとして、お金を患者は支払い、病院は受け取ります。
マーケットでは、それぞれの商品・サービスについて価格が成立しています。
価格を見ながら、個人は満足度を、企業は利益を最大にするためにそれぞれの商品・サービスの需要量・供給量を決めます。
需要量と供給量との間にギャップがあれば、価格が上下し、需給を調整します。
このようなマーケットの機能は「マーケット・メカニズム」(かつて、経済学者アダム・スミスはこれを「神の見えざる手」と表現しました)と呼ばれます。
価格に基づく需要量・供給量の決定・調整を「価格による需給調整機能」、需要量・供給量のギャップに基づく価格の上下を「価格の需給ギャップ反映機能」といいます。
医療サービスのマーケットも基本的には一般の商品・サービスのマーケットと同様ですが、医療サービスには特殊性があるため、一般の商品・サービスにはみられない特徴があります。
このようなマーケットがあって、各個人・企業が自由に行動(個人は満足度を最大化、企業は利益を最大化)することで、「資源の最適配分」の実現がめざされる枠組みは、「市場経済」と呼ばれます。
医療経済の経済は市場経済と同義です。
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