▼▼▼▼▼▼▼▼ ▼▼▼▼▼▼▼▼
お問合せはこちら セミナー詳細こちら
統計学と医療経済学:企業のインプットの行動4
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
運営者の20年以上にわたる医療統計学のノウハウを満載
企業のインプットの行動4
産出量の最大化の条件
このように、企業(生産者)の技術により適合した生産要素を選ぶにせよ、自らの産出量を最大にするためには、生産要素の投入量は多いに越したことはありません。
しかし、実際には予算の制約があります。予算を超えて生産要素を投入することはできません。
ここで、自らの産出量を最大にするための条件がふたつ浮かび上がってきます。
@予算の範囲内であること
Aより大きい産出量の組み合わせであること
それでは、企業はどの組み合わせで選ぶのでしょうか。社員とパソコンの例でみていきます。
まず@の場合:
予算=(社員のq)×(社員の人数)+(パソコンのq)×(パソコンの台数)
という条件式になります(qは価格。実際には給与と減価償却)。
予算は使い切るという前提です。
次にAの場合:
最も産出量が大きい点は、同じ産出量の組み合わせをつないだ線と接する点です。
なぜなら、それより大きい産出量の線とは接しませんし、それより小さい産出量の線とは交わるからです。
予算の制約を示すAの線上では、
(社員のq)×(減らした社員の数)=(パソコンのq)×(増やしたパソコンの台数)
が成り立っています。つまり、
(減らした社員の数)/(増やしたパソコンの台数)=(パソコンのq)/(社員のq)
が成り立っています。
一方、同じ産出量の組み合わせをつないだ線上では、次の式が成り立っています。
(減らした社員の数)/(増やしたパソコンの台数)=(パソコンのMP)/(社員のMP)
同じ産出量の組み合わせをつないだ線と接する点とは、
(減らした社員数)÷(増やしたパソコン台数)が一致する点ですから、
(社員のMP)/(パソコンのMP)=(社員のq)/(パソコンのq)
となる点です。
限られた予算の中で、この式が満たされる点が選ばれるわけです。
なお、現実には、原材料の共同購入などによって生産要素の価格は変化しますが、その場合には別の生産要素とみなされます。
もっと勉強したい方は⇒統計学入門セミナー
統計学と医療経済学:企業のインプットの行動4 関連ページ
- 統計学と医療経済学:医療経済学とお金
- 統計学と医療経済学:医療経済学の意義
- 統計学と医療経済学:共通言語としての医療経済学
- 統計学と医療経済学:最大多数に最高の医療
- 統計学と医療経済学:セカンドベスト
- 統計学と医療経済学:医療サービスの本質
- 統計学と医療経済学:情報の非対称性
- 統計学と医療経済学:医療の価格と質
- 統計学と医療経済学:独立財
- 統計学と医療経済学:需要の自然発生性
- 統計学と医療経済学:所得非弾力性
- 統計学と医療経済学:価格非弾力性
- 統計学と医療経済学:費用逓減産業
- 統計学と医療経済学:公共サービス
- 統計学と医療経済学:生産要素の完全補完性
- 統計学と医療経済学:医師の優先性
- 統計学と医療経済学:不確実性
- 統計学と医療経済学:マーケットの地域性
- 統計学と医療経済学:医療経済の自律性
- 統計学と医療経済学:医療制度の独自性
- 統計学と医療経済学:需要面の性格
- 統計学と医療経済学:供給面の性格1
- 統計学と医療経済学:供給面の性格2
- 統計学と医療経済学:供給面の性格3
- 統計学と医療経済学:供給面の性格4
- 統計学と医療経済学:供給面の性格5
- 統計学と医療経済学:マーケットとは
- 統計学と医療経済学:マーケットにおける競争
- 統計学と医療経済学:マーケットの価格競争
- 統計学と医療経済学:医療マーケットでの競争
- 統計学と医療経済学:需要曲線と供給曲線
- 統計学と医療経済学:価格による需要調整機能
- 統計学と医療経済学:価格の決定
- 統計学と医療経済学:医療の需要供給曲線
- 統計学と医療経済学:医療の価格の決定
- 統計学と医療経済学:需要供給曲線のシフト1
- 統計学と医療経済学:需要供給曲線のシフト2
- 統計学と医療経済学:医療における曲線のシフト
- 統計学と医療経済学:国が決める診療報酬1
- 統計学と医療経済学:国が決める診療報酬2
- 統計学と医療経済学:国が決める診療報酬3
- 統計学と医療経済学:個人の行動
- 統計学と医療経済学:限界代替率
- 統計学と医療経済学:満足度を決める要因
- 統計学と医療経済学:患者の行動
- 統計学と医療経済学:満足度の最大化の条件
- 統計学と医療経済学:医療サービスの不確実性
- 統計学と医療経済学:満足度を決める要因
- 統計学と医療経済学:完全補完のケース
- 統計学と医療経済学:患者は治療法を選べない
- 統計学と医療経済学:所得・価格の変化
- 統計学と医療経済学:医療の需要曲線
- 統計学と医療経済学:病院はどう行動するか
- 統計学と医療経済学:企業のインプットの行動1
- 統計学と医療経済学:企業のインプットの行動2
- 統計学と医療経済学:企業のインプットの行動3
- 統計学と医療経済学:病院のインプットの行動1
- 統計学と医療経済学:病院のインプットの行動2
- 統計学と医療経済学:病院のインプットの行動3
- 統計学と医療経済学:予算・価格の変化
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動1
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動2
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動3
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動4
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動5
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動6
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動7
- 統計学と医療経済学:企業のアウトプットの行動8
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動1
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動2
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動3
- 統計学と医療経済学:病院のアウトプットの行動4
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産1
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産2
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産3
- 統計学と医療経済学:企業の結合生産4
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産1
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産2
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産3
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産4
- 統計学と医療経済学:病院の結合生産5
- 統計学と医療経済学:医療の地域圏
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分
- 統計学と医療経済学:資源の最適な配分の条件1
- 統計学と医療経済学:資源の最適な配分の条件2
- 統計学と医療経済学:資源の最適な配分の条件3
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分の条件1
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分の条件2
- 統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分の条件3
- 統計学と医療経済学:医療サービス以外との消費配分
- 統計学と医療経済学:医療サービス以外との生産配分
- 統計学と医療経済学:完全競争
- 統計学と医療経済学:機能分化と地域連携
- 統計学と医療経済学:生産要素における前提
- 統計学と医療経済学:比較優位1
- 統計学と医療経済学:比較優位2
- 統計学と医療経済学:地域圏における病院の競争
- 統計学と医療経済学:なぜ寡占が生じるのか
- 統計学と医療経済学:競争的寡占
- 統計学と医療経済学:数量操作
- 統計学と医療経済学:非価格競争
- 統計学と医療経済学:協調的寡占
- 統計学と医療経済学:参入阻止価格
- 統計学と医療経済学:独占的競争
- 統計学と医療経済学:企業の合併・買収
- 統計学と医療経済学:不完全競争と市場の失敗
- 統計学と医療経済学:不完全競争1
- 統計学と医療経済学:不完全競争2
- 統計学と医療経済学:不完全競争3
- 統計学と医療経済学:マーケットの失敗