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統計学と医療経済学：医療の地域圏
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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医療の地域圏
一般均衡とは
これまでは基本的に、ある商品・サービスの需要量・供給量は、その商品・サービスの価格によって決まるとしてきました。
これは、部分均衡と呼ばれます。
しかし、ある商品・サービスの需要量・供給量は、実際のところすべての商品・サービスの価格から影響を受けます。
これは、一般均衡と呼ばれます。
現実の世界では、多くの商品・サービスがあるわけですから、一般均衡とは、言うなれば現実の姿です。
ただ、いきなり現実の姿の成り立ちを説明しようとすると、頭が混乱してしまうかもしれません。
そこで、先ずは単純な世界の部分均衡から説明し、次いで部分均衡を一般化して説明するという手順で進めます。
ところで、均衡とはバランスのことです。
たとえば、ビリヤードの台に球がたくさん乗っていて、ひとつの球を突いたとします。
球は互いにぶつかり合って、以前とは異なる位置に静止します。
この状態が均衡です。
実際に医療サービスの世界でも、多くの病院（医師など）や患者が存在します。
たとえば、ある治療法の診療報酬が引き下げられた場合、それらの病院や患者が行動（反応）して、互いに影響しあいます。
最終的に落ち着いた状態が均衡となるわけです。
実は、一般均衡のマーケットとは、いわゆる「経済」そのものなのです。
医療の地域圏
医療サービスの一般均衡は地域圏で起こります。
ここでいう地域圏のなかには複数の病院が存在し、競争を行っています。
この場合の地域圏は、市区町村とか県単位など、行政圏で小さくも大きくも設定できます。
また、診療科や手術の種類、病気の種類などの異なる切り口でも設定することもできます。
専門病院とかかりつけ医といった機能別の区別もあります。
最も小さい単位では、各病院や各医師などが、それぞれ地域圏を持っているともいえます。
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