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統計学と医療経済学：患者は治療法を選べない
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患者は治療法を選べない
ところで、同じ満足度（効用）の組み合わせは患者（消費者）によってかたちが違います。
患者にとっての効果（適合性）が違うからです。
たとえば、治療法Mの方が効果がある患者もいれば、治療法Nの方が効果がある患者もいます。
患者は、マーケットにおいて、自らの満足度を最大にするため自由に行動します。
その場合、患者は、より効果の大きい治療法を選び、その受療（消費）量を決めます。
しかし、「完全補完性」を前提にすると、ひとつの治療法の受療量が決まると、価格に関係なく他の治療法の受療量も決まってくるので、どの治療法を優先して決めるかが重要となります。
ここでは、満足度を最大にするために、患者にとっての効果に応じて、どの治療法が優先されるべきかが決められ、優先される治療法の受療量は、そのアウトカムが最大になるように優先的に決められるとします。
その受療量によって他の治療法の受療量も決められます。
一般の商品・サービスの場合は、商品・サービスを取引するマーケットでは、個人は選ぶ側、企業は選ばれる側にあります。
しかし、治療法に完全補完性がある場合、治療法について、患者は選ぶ側、病院は選ばれる側、とはなりません。
いま、治療法Mが、完全補完のなかで優先される治療法とします。
治療法Mは、受療（消費）に不可欠であって、患者（消費者）にとっての効果（適合性）などに応じて満足度（効用）を最大にするために優先的に受療量が決定されるべきだということです。
満足度を最大にするために、患者にとっての効果に応じて、治療法Mの受療量は、そのアウトカムなどが最大になるように優先的に決められ、治療法Mの受療量によって治療法Nの治療法の治療法の受療量も決められるとします。
同じ満足度の組み合わせを結ぶ線はひとつしかありません。
したがって、価格や所得に関係なく決められます。
ここで、満足度を最大にするための条件は、
補完の比率＝（優先的に決められた治療法Mの消費量）／治療法Nの消費量
となります。
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⇒ 所得・価格の変化
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