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統計学と医療経済学：独占的競争
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独占的競争
独占的競争とは、マーケットにおいて、多数の企業が存在し、新規参入も可能なものの（完全競争）、商品・サービスの差別化が進んでいて、差別化された、それぞれの商品・サービスを各企業が、それぞれ完全に独占して供給している状態です。
各企業は、差別化された商品・サービスを独占しているとはいえ、差別化された、それぞれの商品・サービスを包括した、より広いマーケットで競っているともいえます。
医療の地域圏マーケットでも、参入規制がない領域については、独占的競争の面がみられると考えられます。
医療サービスの場合は、診療科はもとより、病気の種類や治療法によって細かく差別化することが可能です。
特に、診療所のマーケットでは、多数の診療所が存在し、医療サービスの差別化が進んでいて、各診療所が、差別化された、それぞれの医療サービスを完全に独占して供給している面があるともいえます。
大規模病院などのマーケットでも、診療科単位などでみれば、同様のことがいえるでしょう。
独占的競争のマーケットにおいては、企業（病院）は利益を最大にするように行動するものの、価格を自ら設定し、ｐ＝MCとならないところで生産量を決めますので、利益を最大にする条件は、完全競争のときと異なります。
もっとも、マーケットは完全競争なので、産業均衡のときは、完全競争のときと同じく、ｐ＝ACという必要条件が成り立ちます。
日本の医療の地域圏マーケットでは、価格（診療報酬）が国によって決められていますので、ここでも、価格以外での競争が主になると考えられます。
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