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統計学と医療経済学:比較優位2
医療統計学、医療経済学、数学のつぼをたとえ話でわかりやすく解説
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比較優位2
生産物に対する生産性に差がある場合
生産要素(少なくとも固定費用の生産要素)は移動しないことが前提です。
生産要素はひとつで、医師として、SがんとTがんの診療を行っているとします。
医師自身の能力は同質(給与は同じ)として、医師の1時間あたり勤務(投入量)による医療サービスの産出量を生産性とします(共通の単位として時間で表示します)。
それらの条件は、規模を拡大しても変わらないとします。
生産性は、絶対的には、B病院はSがんでもTがんでもA病院より劣りますが、相対的にはB病院はSがんに、A病院はTがんに優位性があります。
ここで、A病院もB病院もSがん・Tがん患者を、それぞれ10人ずつ抱えているとします。
それぞれが、自分の病院だけで診療したら、A病院は1日医師17時間、B病院は1日医師22時間かかります。
ところが、B病院が20人すべてのSがん患者、A病院が20人すべてのTがん患者を診療すれば、A病院は医師16時間、B病院は医師20時間で済み、両病院の生産性は向上します。
このように、互いに協力して、相対的に得意分野に特化したほうが双方にとって得、ということになります。
これが、機能分化・地域連携の根拠です。
そのとき、どこが何に優位性を持っているのかを把握して、役割を分担することが肝心になります。
これはまた、病院内の分業の根拠にもなります。
病院は特に専門職の集まりです。
それぞれの業務について、どの専門職が行うかで生産性に大きな差がでてきます。
それぞれの職員が比較的生産性の高い(比較優位の)業務に特化することが病院全体の生産性を高めます。
さらには、チーム医療の根拠にもなります。
すべてにおいて優秀な人であっても、他の人とチームを組んだほうがいいということです。
たとえ、自分よりすべての点で劣っていたとしても、他の人がいるのであれば、協力してもらったほうがいいということになります。
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