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統計学と医療経済学:医療資源の最適な配分の条件1
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医療資源の最適な配分の条件1
医療資源の最適な配分の条件のためには、まず、医療サービス1と2の生産量が医療経済全体で、それぞれある水準で一定としたとき、生産された医療サービス1と2を各患者がうまく分けあって受診・受療(消費)する必要があります。
そして、互いに相手の満足度(効用)を損なわないように満足度を最大にしなければなりません。
その条件は、いずれの患者のMU1÷MU2も同じであることです。
たとえば、医療経済全体で治療法Mと治療法Nがそれぞれ決まった回数しか行えないとします(代替関係にあるとします)。
また、患者Aと患者Bがいて、それらを分けあって受診・受療(消費)しているとします。
患者Aと患者Bについては、治療法Mと治療法Nの回数を組み合わせたとき、同じ満足度を得られる組み合わせを結んだ線がいくつも描けます。
同じ満足度を得られる組み合わせを結んだ患者Aと患者Bの線が接するところで、治療法Mと治療法Nの回数を分けあえば、患者Aと患者Bはそれぞれ、互いに相手の満足度を損なわずに、満足度を最大にすることができます。
同じ満足度を得られる組み合わせを結んだ線が接するとは、MU1÷MU2が同じということです。
しかし、治療法Mと治療法Nが完全補完関係(治療法Mの優先)にあるとしたら、同じ満足度の組み合わせを結んだ線はL字となります。
同じ満足度を得られる組み合わせを結んだ患者Aと患者Bの線が接するところで、患者Aと患者Bはそれぞれ、互いに相手の満足度を損なわないように効用を最大にすることができます。
もっとも、治療法Mが優先されるとすれば、治療法Mの全体の受療量が優先的に決められ、それによって治療法Nの全体の受療量も決められますので、一定の全体の生産量を分けあうのではなく、必要な全体の生産量も決められることになります。
また、限界代替率がゼロなので、同じ満足度を得られる組み合わせを結んだ線が接する点では、必ずしもMP1÷MP2が同じとはいえません。
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